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January 2007

SWリプレイ・アンソロジー2

今回は友野祥・山本弘・水野良とSNEを代表する(二人は退社してるけど)大御所三人のGMによるリプレイ三本。
前回が秋田みやび・藤澤さなえ・清松みゆきと現役の三人だったのははある意味対照的かも。
・友野祥GM
コクーンワールドの原型になったであろう大昔のリプレイ。
なんというかこの頃の方が初々しくて読みやすいが、それはどうでもいい。
・山本弘GM
闇の王子ジェノアの配下の半魔獣キャラをPCにしたリプレイ。
公式でこういう遊び方のプレイが出たのは初めてではなかろうか。
・水野良GM
やっぱりスイフリーは水野良(水=スイ 野良=フリー)だったんだ、というのはともかく。
内容的には「鋼の国の魔法剣士」そのもの。
水野良の力の抜けっぷり(というか、やる気のなさかも)が見所。

墨攻/酒見賢一

映画化されると言うことで、また酒見ファンであるにも関わらず今まで読んでなかったので読んでみました。
いや、映画化の直接の原作は小説版を原作にした漫画版っぽいですが。
虚実取り混ぜて読ませるスタイルはさすが酒見賢一というべきでしょう。
デビュー作「後宮小説」では架空の中華風帝国の歴史書や後世研究っぽい記述まで描写する人なので、
ある程度でも事実に立拠して、なおかつ独自の想像を加えて小説に仕立て上げる、なんてのは大得意でしょう。
実際小説を読んでいるだけではどこまでが事実(とされているもの)でどこまでが創作なのかの境目がさっぱり見えません。
物語のスタイルは塩野七生の「チェーザレ・ボルジア」とか「神の代理人」とかに近いのですが、
何と言うかもっと大胆に創作部分を混ぜた上で書いているので信じてしまうと大火傷します。
でも妙に説得力があるのが困りもの。
あと、この人はあとがきもひそかに楽しみです。
サイコ小説版2巻で突然物語消費論を始める大塚英志も相当アレですが、
あとがきだけで20ページ近く書いた上突然ラヴクラフトについて語りだしたりする作家はこの人くらいなもんでしょう。
そういや「語り手の事情」のあとがきも面白かったなぁ。
「最近の性の乱れを嘆いている」とかそういう書き出しからレヴィ=ストロースの話に繋がったりするあたりはもはや「やれやれ」としか言いようがない。
まあそのあとがき口調で一冊書いたら大変なことになってしまったのが「泣き虫弱虫諸葛孔明」だったりするわけで。

ひぐらしのなく頃に 鬼曝し編

結局興味に負けて買ってしまいました。上下巻読むのに30分かからなかったと思う。
表紙絵と中身で若干印象が違って、中の絵は結構嫌いじゃない絵でした。
…それを知ったのは同じ作者が描いたひぐらしのエロ同人を見たからだというのが極めてアレですが。
内容的にはきっちり「ひぐらし」してるのがナイスだと思いますよ。
いくつか思ったことを書いてみます。続きはネタバレ全開。

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DDD1/奈須きのこ

ファンタジーをやろうと思うとオカルトかSFがどちらかに流れるしかない、なんて取り留めのないことを思ったりする今日この頃。
それはともかく、オカルトの方に思いっきり流れちゃってるType-Moonのライターの奈須きのこが連載してたのが単行本になったのでとりあえず買ってみました。
相変わらず消化不良を起こしそうな問答無用な設定を徐々にしか把握させないので、
一体なにが起こっているのか分かるまで数十ページを要すると言うこの人のスタイルはどうにかならんのか。
まあ、理解した後はめくるめく超常現象世界が待ってます。独特の哲学めいた言い回しも付いてる。
あと、よく分からない理論に裏打ちされたように見える世界設定とか。
まだ途中までしか読んでないのでアレですが、何のことはない奈須きのこものです。
好きな人は好きでしょうし、受け付けない人は無理でしょう。
俺は好きでも嫌いでもない人ですが、ハマれば面白いのは保証できます。

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